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■Q&A(よくある腎臓病のご質問・ご相談


 1.腎臓病がどんどん悪化するとどうなるのでしょうか?
 2.どこまで腎臓の病気が進んだら、透析や移植が必要になるのでしょうか?
 3.透析を始めると二度とやめられなくなるというのは本当ですか?
 4.透析は血液透析だけですか?
 5.腎臓移植ってなんですか?
 6.血液透析は週に何回するのですか?
 7.透析時間はなぜ週3回、一回4時間必要ですか?
 8.ドライウエイトってなんですか?
 9.シャント(バスキュラーアクセス)ってなんですか?
 10.透析中に血圧が低下するのはなぜですか?
 11.透析膜(ダイアライザー)にどのようなものがありますか?
 12.CAPD(腹膜透析)って何ですか?
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 Q1.腎臓病がどんどん悪化するとどうなるのでしょうか?
腎不全で腎臓の働きが10%以下になってしまうと尿中に排泄する毒素が体にたまった状態(尿毒症)となり、自分の腎臓の働きだけでは生きてゆくことができなくなります。そこで、腎臓の働きを補う方法として透析や移植といった治療法(血液浄化)が必要となります。

 Q2.どこまで腎臓の病気が進んだら、透析や移植が必要になるのでしょうか?
ひとつの目安として、血液の検査値が血清クレアチニン値8.0mg/dl以上、血清尿素窒素値100mg/dl以上ですが、体調や体格などの個人差があります。
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 Q3.透析を始めると二度とやめられなくなるというのは本当ですか?
透析を必要とする原因には急性腎不全と慢性腎不全があります。原因が急性腎不全の場合は元通りに治る可能性も高いので透析は一時的な治療となります。しかし、慢性腎不全の場合は、失われた腎臓の働きは回復しないので腎臓移植をしない限り透析を続ける必要があります。

 Q4.透析は血液透析だけですか?
いいえ。透析治療には血液透析以外に腹膜透析(CAPD)があります。CAPDとは持続的携行式腹膜還流のことです。この方法は、自宅で自分の腹腔(おなかの中)を用いて透析液の注入、排液を繰り返すことで透析するもので、持続的に行われ、通院は基本的には月1~2回で済みます。
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 Q5.腎臓移植ってなんですか?
慢性腎不全となり、機能が廃絶した自分の腎臓のかわりに他人の腎臓を移植することです。その際、近親者などから提供を受けるものと死後(脳死、心臓死どちらでも可能です)に献腎として提供を受けるものがあります。現在は免疫抑制剤などの治療法が大変進歩し、経験の多い施設では良好な成績が得られています。

 Q6.血液透析は週に何回するのですか?
基本的には週3回の通院が必要です。1回の治療時間はおよそ4~5時間です。一方、CAPDでは順調であれば、月1~2回程度の通院で結構です。
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 Q7.透析時間はなぜ週3回、一回4時間必要ですか?
健康な人の腎臓は一分、一秒の休みなく働き、一分間に約1mlの尿(原尿)を作り、これを腎臓の中でおよそ100倍に濃縮して、尿として(1日に約1000~2000cc)排出しています。この働きを100%とすると、人の体は腎臓の働きが最低限10~15%あれば、日常生活には概ね支障なく、仕事や生活が可能です。しかし、腎臓の働きが廃絶した場合、この働き分を補うために必要な透析の時間が週3回、一回4時間となります。しかし、これはひとつの目安に過ぎず、体格や食事量、運動量、毒素の排出量などにより、個々人によって少しずつ異なります。
したがって、理想的には透析回数や時間を増やせれば、もっと腎機能の代行が可能ですが、それだけ自分の自由になる時間が短縮することや、透析ベッド数やスタッフの確保などの問題がでてきます。最近、比較的自由に行える家庭透析という方法が行われるようになりました。この方法を行うと血圧が改善し、生活の質が向上するといわれています。

 Q8.ドライウエイトってなんですか?
血液透析を続けていく上で、適正な基準となる体重をドライウエイト(DW)といいます。実際には透析前に浮腫がなく、透析終了時に血圧が正常化する時点での体重とされています。また、検査としては透析前の胸部X線写真での心胸比(CTR)が50%以下となるようにします。さらに、心臓の超音波による下大静脈径や血液検査所見(アルブミン、ANP,BNP等)を参考にする場合がありますが、DWは食事内容、栄養状態あるいは季節の変化等によって刻々変化します。
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 Q9.シャント(バスキュラーアクセス)ってなんですか?
血液透析は血液を体外に導き出して血液を浄化しますので、血液の出入り口(バスキュラーアクセス)が必要となります。この際、緊急の場合はカテーテルを首や股の太い血管に留置して透析を行います。しかし、この方法では透析を長期に行うことも外来で行うことも困難となります。そこでシャントといわれるものが必要となります。これは主に前腕の動脈と静脈を手術的に吻合し、充分静脈が拡張するようにしたものです。このシャントを脱血用と送血用に用いることで十分な透析が簡便に行えるようになりました。しかし、静脈が細い人には人工血管(PTFE、ポリウレタン)を用いて血管をつなぐこともあります。

 Q10.透析中に血圧が低下するのはなぜですか?
基本的に透析患者さんに高血圧が多くみられるのは、尿量低下に伴う水分の過剰な蓄積によるものです。したがって、透析により過剰な水分を除去(除水)しなければなりません。透析による除水により徐々に血圧は低下しますが、適度な量あるいはスピードを超えて除水をすると血圧の低下、つまりショック状態となります。そこでこのような過大な血圧低下を防ぐために、透析間の体重増加をドライウエイトの3%以内、多くても5%以内に抑えるように努力する必要があります。
しかし、透析前や透析開始直後、あるいは透析前半に血圧が低下する場合は、除水によるというよりも心臓・血管系や交感神経系に問題がある場合があります。
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 Q11.透析膜(ダイアライザ-)にどのようなものがありますか?
透析治療をする上でもっとも重要な部分です。いわゆる人工膜(セルロ-ス系膜と合成高分子系膜)を用いて、血液中から水分および種々の溶質、毒物(尿素窒素、尿酸、クレアチニン、カリウム、ナトリウム等)を除去するものです。膜の素材によって水、溶質の抜けるスピ-ド、種類(分子量や形によって異なる)が少しずつ異なりますので、主に患者さんの体格、食事量、デ-タ(BUN,血清クレアチニン)によって膜の種類や大きさ(膜面積)が選択されます。一応の大きさの目安は体重の3%(例えば50・で1.5・)といわれています。

 Q12.CAPD(腹膜透析)って何ですか?
質問4.で少し回答していますが、血液透析では血液の浄化のためにダイアライザーを用いるのとは異なり、腹膜透析では自分のおなかの腹膜を用いて持続的に透析を行います。そこで、CAPDでは血液透析と比較していくつか長所と短所があります。
まず長所として、・CAPDではヘパリンなどの抗凝固剤を必要としません。血液透析の場合、血液が流れる回路に、血液を固まりにくくするヘパリンなどの抗凝固剤を投与しなければなりません。しかし、患者さんに出血の危険性がありますが、CAPDにはその危険性はありません。・透析を在宅で行うため、病院に通う頻度が少なくて済みます。CAPDでは自分のおなかに入れた透析液の交換を自分で行いますので、基本的には在宅治療となります。血液透析の場合は週に3回(1回4時間程度)通院が必要ですが、CAPDなら通常月1~2回の通院で済みますので、社会生活を営む上で有利となります。・24時間連続治療が可能となります。CAPDでは、1日4回程度の透析液の交換以外はずっとおなかの中に透析液が入っている状態なため、持続的な治療となります。この持続的な透析であることが、間欠的な治療である血液透析と比べて心臓や血管に優しく、また水分やカリウム等の食事制限も、血液透析よりもゆるやかになります.
一方、短所としては、・透析操作が(血液透析よりも)煩雑となります。CAPDは基本的に各自が行う治療であるため、ある程度の治療に対する理解力(日常生活が営める程度で十分です)とある程度の視力(これも日常生活が営める程度のレベルで十分ですが)が必要になります。・特有の合併症が存在します。その特有の合併症はおなかに留置したカテーテルに関連した感染症であり、最も注意が必要なものが腹膜炎です。予防のためには普段からの厳重な清潔操作が大切です。・(通常)永遠には続けられません。腹膜はダイアライザーと違って、取り替えることが出来ません。したがって腹膜の機能が衰えてしまった場合、CAPDから血液透析に切り替える必要があります。 現時点では、CAPDは期限付きの透析方法と考えた方が良いと思われます。すなわち一定期間(数年間)CAPDで社会復帰性をした後、血液透析に移行するのが最も適した方法です。
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